さて、昨今に発売されたMGSシリーズなど、日本を代表するゲームクリエイター、“小島監督”こと小島秀夫さんの最新ゲーム『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』。
クジラなどの海の大型生物が浜辺など意味する(らしい)“デス・ストランディング”という、少し考察が必要そうなタイトル、さらに小島監督が発言した「ストランド・ゲーム」という内容。
これだけでも「なんだこれ?」って感じですが、予告編を見てみるとまた再度一考。
なんだこれ?
頭にハテナが出てしまいますが、その分興味が湧いてしまう不思議な雰囲気。そんなゲームが先日11月8日にやっと発売。
そしてやってみたら…
これはすげえ。
ということで紹介致します。小島秀夫監督の最新ゲーム「DEATH STRANDING」を。
ズバリこんなゲームだ!
このゲーム、SNSでは散々言われてますが、「配達」が主題のゲームなのです。
で、この「配達」がまあとんでもないくらいにめんどくさい。
最近のゲームというと、「どこにそんなに装備を隠し持ってんだ」と思ってしまうゲームも多いですが、このゲームは装備を一つ持つだけで重さが表示され、これに配達物(大体10kg以上)が加算されるのです。
また、細かい装備に関しても、一つひとつが主人公の身体の周りをブラブラ。
いわば意図的に、昨今のゲームの逆をやっているのです。
最終的に平均で100kgも装備を持たなければいけない状況になる為、移動の際の主人公の挙動はあからさまにしんどい雰囲気になっているのです。
※丁寧にも毎回「シンドッ…」って感じのムービーが!
当然、大重量の荷物なので、実生活のお引越し等のように切磋琢磨しながらモノを運ばなければいけない。
そこでプレイヤーがやらなければいけないのが、バランスを取るという動作。
身体が右側にグラグラしたら左に重心を置き、そのまた逆も然り。つまり、内容はざっくり説明するとそんな感じプレイを延々と行うゲームなのです。
斬新!オンライン要素
さて、前述のゲーム性の説明でもしかしたら購入を検討している人は「えぇ…」とゲンナリしてしまうかもしれない。
いや、待て待て。
このゲームはそれだけじゃないのです。
そこで存在しているのが「オンライン」の要素。
このゲーム、実はゲーム自体がネット環境に繋がっていることが、実はかなり重要な要素なっているのです。
ここで僕の話を挟みましょう。かくいう僕、遡ること1年前。『レッド・デッド・リデンプションⅡ』の為にPS4を購入し、いたく感銘を受け、約7~8年近くを跨ぎゲーム生活を復活。とはいえ、別にしょっちゅうやってるワケでもなく、1日なら長くても2時間ほど。プロゲーマーなどを基準としたら、僕のプレイ時間なんてチンカスレベルでしょう。
で、今回。
この『DEATH STRANDING』についてですが、実はワタクシが初めて本格的に行うオンライン通信を用いたゲームなのです。
しかし、ワタクシ。
オンラインのゲームに対してヘンな先入観があり、「なんでゲームの中でも実際の人と触れ合わなければいけないの?」と思ってしまっているのも事実。
そもそも、実際にそう思っている人は多いんじゃないでしょうかね?世に出ているオンラインゲームの9割はそんなゲームなんだと思いますが。
しかし、この『DEATH STRANDING』。
オンラインの要素は取り入れてますが、この仕様が斬新。
説明すると、オンラインで繋がっているものの、他のプレイヤーの存在や交流は間接的なので、基本的なプレイヤーは普通のゲームと同じく一人。オンラインとして他のプレイヤーとの交流は物品の交流や、大きい要素だと建設物の概念など。本当に間接的なモノしかないのです。
「いいね!」の要素
さて、前の項でまとめた他人のプレイヤーの物や建設物をシェアできるシステム。「そもそもどういうこと?」って感じだとは思いますが、正直、読んで字の如くといった感じ。
このゲーム、常に悪路を行ったり来たりしているので、序盤に至ってはその部分にストレスを感じる人が多いと聞きます。
実際、ワタクシもそうでございました。
しかし、ゲームは始まり少し経つと、徐々にオンラインの要素が解禁されていき、誰か分からない他人の物がシェアされ始める。
序盤で一番分かりやすい部分だと「ハシゴ」。
このゲーム、前述の通り悪路ばっかりの為、序盤から山や谷を上り下りしないといけないので、このハシゴがとっても重要になってくるのです。
が、やりかたが分からないうちは、そんなハシゴをどこに設置すれば良いのかが分からない。
途方に暮れていると偶然見つけるのです。
オンライン上で誰かが設置したハシゴを。
この嬉しさ、正直凄まじいものがありました。
そして、「やったー!ラッキー!」だけで終わらない要素が存在するのが、あからさまにTwitterをモチーフにした“いいね!”のシステム。
この“いいね!”を押すことで、偶然の出会いに「ありがとう!」という意思表示が出来るのです。
実はこれが、小島監督が言っている「ストランドゲーム」というシステムの要素で、間接的ながらも他人の親切心にありがたみを感じることが出来るという、「まあ斬新!」と思えてしまう部分なのです。よく思いついたなあ。
出演陣がす~~~んごい豪華
僕がこのゲームを購入するキッカケの一つにもなったのが、古くから愛着のある小島監督のゲームであること、そしてこのゲーム内の出演者の豪華さ。
その点、少し触れてみましょう。まず、主人公のサムを演じているのが、(個人的に)ハリウッドで一番チンピラ役が似合う俳優ノーマン・リーダス。
最近では『ウォーキング・デッド』のダリル役でも名前が売れ、最近50歳を迎えてますまず円熟味が増している俳優さんですね。
※ちなみに、ノーマンはこんな強面な顔ながら、熱狂的なハローキティのファン。本人の持つスマホカバーもキティちゃんだったりする。
そして、メインのヒロイン(?)を演じているのが、ボンドガールで007シリーズの最新作でも同役(マドレーヌ・スワン)を演じるレア・セドゥ。
そして、デンマークの名優で、『カジノ・ロワイアル』のル・シッフルを筆頭に、『ローグ・ワン』『ドクター・ストレンジ』『ハンニバル(ドラマ版)』と話題作多数のマッツ・ミケルセン。
そして重要なキーとなる“アメリ”を演じているのが、僕のようなアラサーの親の世代における洋ドラの代表格『バイオニック・ジェミー』のリンゼイ・ワグナー。僕にとってみれば「顔見たことあるけど誰だっけ?」枠の筆頭俳優さんですが、なかなか通好みのキャスティング。
そして、脇を固めている、主人公サムを支えているメンバーもすごい。まずマーゴット・クアリー。
この間のタランティーノの新作映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で、ブラッド・ピットを翻弄するマンソン・ファミリーの一人“プッシーキャット(カワイコちゃん)”を演じていた人ですが、キャスティングが偶然とはいえ、ブラッド・ピット演じるクリフをマンソン・ファミリーの毒歯に引きずり込もうとする“プッシーキャット”で注目を浴び始めているという、まさに奇跡。
そして、最後に紹介したいのがギレルモ・デル・トロとニコラス・ウィンディング・レフンの2人。
このお2人、俳優ではなく映画監督ですが、方やニコラスの方は異色のクライム・アクション『ドライヴ』で(僕を含む)映画ファンを熱狂させた一人、方やギレルモは2017年の『シェイプ・オブ・ウォーター』でヴェネツィア国際映画祭で金獅子(グランプリ)を獲得、米アカデミー賞でも受賞総ナメした名監督。
いわばハリウッドの二大個性派監督を引っ張り出してきてしまったのです。
これだけ多くの豪華キャストに支えられているのも、小島監督の尽力なのだとか。としたら、すごい人脈だな…
さいごに
さて、長々書きましたがそれだけボリュームがあり、個性的なゲームだということです。僕もまだプレイ中ですが、調べてみたらまだ序盤の辺りらしく、不思議なストーリーにずっと魅了されている感じです。MGSシリーズが終わったと聞き、謎の喪失感を感じたのも今は昔。小島監督がすごいゲームを引っ提げて帰ってきました。とっても人を選ぶゲームだとは思いますが、気になっている人はやらなければ損かもしれません。
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BANANA SCOOTER’Sの用心棒兼コンポーザー。元民放テレビ局AD。自称・関東イチ映画とテクノ・ミュージックを愛する男。ダイエット中。またサブカルチャーへの造詣もかなりのもんです。趣味はディスクユニオンでポンコツCDを購入すること、どうでも良いことに対しての長い作文作成。
故にそんなブログを書くと思います。
しょうもない内容の記事が多いですが、本人曰く「至って真面目」に“しょうもない記事”を書いているとのことです。
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