【映画レビュー】映画評論〜アンタのナマコに塩塗り込むわよ!〜第13回:大入り満員!キルビル特集

コラム

映画評論家のおすぎむら昆よ!

今日も痒いわ!

ということで今日はテレワークに最適の映画『キル・ビル』2部作を紹介するわ!

「キル・ビルVol.1、Vol.2」【85/100点】

2部作で異質の雰囲気があるものの、元々タランティーノは一本の映画で公開しようとしていたのだから驚き。

この映画のすごいところがパロディ映画の如きオマージュの数々で、映画好きにとっては映画内の、その一挙一動見逃せない展開が大いに見所。

ともすれば陳腐なパロディ映画になりかねないオマージュの数々を、タランティーノは復讐譚として盛り込んでしまった。これはあまりにも大胆ですごい。

当然公開当時は賛否両論だったのですが、A級もB級も…果てはZ級の映画も嬉々として楽しむ(ワタクシのような)人間には、ヨダレが出る映画なのです。ということで85点。一応、どっちの作品もレビューしておこう。

「キル・ビルVol.1」【90/100点】

ワタクシのような90年代生まれならだいぶ覚えている人が多いであろう、イッテQのナレーターの人が叫ぶ「大入り満員!」の叫び声、”R-15”とデカデカと出るテロップでの露骨過ぎる暴力アピール、そしてルーシー・リューの名台詞「ヤッチマイナー!!」の啖呵と、強烈なテレビCM。

それが『キル・ビル』の衝撃の第一波であった。

ワタクシは当時、幼気でチ〇毛にウェーブがかかり始めた13歳中学生であった。と言いつつも、前述の通り13歳であった為、しっかりと映倫の規則を守って15歳になってから鑑賞。

実は鑑賞自体は劇場で観た『Vol.2』よりも後である。

この『Vol.1』を語るにあたってのポイントは、何と言っても過剰な暴力描写。スターウォーズも真っ青な、日本刀で腕・首・足と関節が存在する部分すべてをバッサバッサと切り落としまくる場面の数々は圧巻。

これ自体が昭和の名俳優・若山富三郎主演のスプラッター時代劇『子連れ狼』シリーズのオマージュになっており、例えば気持ちいいくらいにスパーっと、噴血して首を刎ねられる國村隼の場面は必見中の必見。

↓この場面!↓

他にもマカロニ・ウェスタンやゾンビ物のオマージュが多数。
フェルナンデスギターおじさんこと布袋寅泰の名曲『Battle Without Honor Or Humanity(新・仁義なき戦いのテーマ)』も有名な本作。

どうでもいいけど、ラストの壮絶剣劇バトルの舞台となる料亭「青葉屋」にはモデルが存在する。

それは西麻布にある居酒屋“権八”。

「権八」公式サイトリンク

入店してみるとソックリそのままなので、この映画が好きな方はぜひ行ってみると良い。

ワタクシは友人と行ったことがあって、雰囲気が最高すぎて酔いつぶれたことがある。

コロナ自粛が終わったら行きたい!

日本酒がうめ〜んだ!

「キル・ビルVol.2」【80/100点】

冒頭から、哀愁たっぷりな”アメリカの小沢仁志”こと、しゃがれ声俳優マイケル・マドセン演じるバドが登場し、「荒野のワイルド貧乏」っぷりを見せつけられる印象的なオープニングで始まる続編。

『Vol.1』の記事に書いた通り、鑑賞は『Vol.1』よりも前に鑑賞しているのだが、世評の通り『Vol.2』は『Vol.1』のハチャメチャ感が鳴りを潜めて、渋い往年の西部劇のようになったこともあってか、この点なんら問題なかったような気も。

とは言いつつも、本作においてもストーリーはまあまあなぶっ飛び具合で、ワタクシが大好きなMTVのドッキリ番組『ジャッカス』のオマージュだというユマ・サーマンとダリル・ハンナの猛烈戦闘場面は必見。

※注「ジャッカス」:米MTVで00年代初頭頃から放送されていた人気テレビ番組で、悪戯・悪ふざけに特化した所謂ドッキリ番組。音楽チャンネルであるMTVで放送されていたこともあり、アメリカのティーン少年の間で絶大な人気になり、真似した悪ガキが死亡してしまったりと社会問題にも発展し、アメリカの放送コードにも大きな影響を与えたとか。現在のYouTubeで結構頻繁に上がる「〇〇やってみた」系動画のハシリにもなったことでも知られる。

本家ジャッカスシリーズのように物を壊しまくる為、思わず爆笑が出来る名場面。本当にこういうとこタラちゃんらしい。

また、『少林寺三十六房』の主人公“三徳”役で有名な香港スターのゴードン・ラウが演じたカンフーの師匠パイ・メイとの修行場面も強烈。バカな場面を極めまくると途端に渋くなるという、映画らしい一場面となっているのです。さすがタラちゃん。どんなセンスやねん、と。

ちなみにワタクシ、中学校の頃にこの映画とチャン・イーモウの『HERO』を鑑賞し剣劇に感化され、友人と巨大定規を剣に見立てて遊んでたら窓ガラスを割ってしまい、担任から大目玉を食らったことがある。子供と鑑賞する際は、作品の暴力シーンよりもこの点を注意した方が良いのである!


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映画評論「アンタのナマコに塩塗り込むわよ!」連載中!
好きな映画のジャンルはカルト系から一般エンタメ映画まで様々。
自身の男性器を素手で引き千切っているゲイなりの斜に構えた観点で映画をレビューして興奮している変態。
夢は帝国陸軍士官を主人公にしたヒッチコック風のサスペンス映画を監督すること。

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